MPCアプリを利用して、アメリカに入国すると、入国手続きが簡素化されて待ち時間が劇的に時短でき流のをご存知ですか?す。
長時間のフライトの後に「イミグレーションで入国審査のために、さらに長時間並ぶ」という経験をされたことがある方も多いかと思います。特に複数のフライトが重なっている時間帯は入国審査が混んでいますよね。
私が住んでいるハワイでも、時間帯によっては1時間以上待つこともあるようで、お友達を迎えに行った時になかなか出てこなったという経験をしたことがあります。
そこで今回ご紹介したいのは今年スタートした「MPC(モバイル・パスポート・コントロール)」アプリです。MPCを使うことによりアメリカ到着後、入国審査を時短できるんです。しかも無料なので、使わない手はないですよね!ただし注意点などもありますので、こちらの記事でご紹介したいと思います。
こちらの記事はこんな方におすすめです。
・アメリカ到着後、早く入国審査を済ませたい
・アメリカ到着後の入国審査の不安を少しでも軽減させたい
・MPCの使い方
・MPC申請方法が知りたい
・MPC申請の注意点が知りたい
・MPC申請のメリットが知りたい
それでは、詳しく見ていきましょう!
ご注意:こちらの記事の情報は2024年8月19日時点の情報です。変更になりうること、ご了承の上、情報をご覧くださいませ。
アメリカに入国の場合はESTA申請は必ず必要ですので、忘れずに申請または有効期限の確認をしましょう。
MPCとは?
Mobile Passport Control(MPC)とはアメリカの国境警備局(CBP)が提供する携帯アプリのことです。アメリカに入国する渡航者の入国手続きを簡素化し、MPC専用レーンを利用することにより、入国後の審査にかかる時間を短くすることが可能です。
ただし、MPCレーンがあるアメリカの空港でのみ利用ができます。 私が住んでいるハワイ、オアフ島のホノルル空港では導入が既にされています。
旅行前にMPCアプリをダウンロードし、必要な情報と税関や申告に必要な情報の入力を済ませると、アメリカへの到着時にMPC申請者専用レーンに並ぶことができます。
その結果、通常のイミグレーションの列に並ぶよりも、待ち時間が大幅に短縮されます。
MPCが利用できる人
現在、対象となる旅行者のリストは以下の通りです。
・アメリカ国籍保持者
・アメリカ永住権保持者
・カナダ市民のアメリカB1/B2ビザ保持者
・ESTA申請者かつ、ESTA認証による渡航が2回目以降の方
MPCの費用は無料
アメリカ入国手続きが簡素化されるMPCはなんと、完全に無料です。MPCアプリも無料ですし、申請手数料もかかりません。
MPCレーンがあるアメリカの空港
MPCアプリは現在、ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港やニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港、ロサンゼルス国際空港など、アメリカの30以上の主要国際空港で利用することができるそうです。
MPCにまだ対応していない空港もありますので、ご注意くださいませ。
MPCの申請方法(概要)
MPCアプリを利用してアメリカに入国するには、まずは出国前に以下の登録作業を終えておく必要があります。いつから申請できるなどの縛りはないようです。詳しいアプリでの申請の解説はこちらの記事最後にご紹介します。こちらは概要としてお読みいただければと思います。
こちらは2024年8月19日時点の情報です。変更になる可能性もありますので、ご注意くださいませ。
MPCアプリをダウンロード
まずはMPCアプリを携帯にダウンロードをします。英語で「MPC」または「Mobile Passport Control」と検索してみましょう。
アプリで入力
アプリで入国する到着する空港と名前を入力します。まず代表者を登録したら、一緒に入国審査を通過する同行者の入力もできます。アプリでは税関に関する質問が合計6つ、そして旅行の目的についての質問が1つありますので、回答します(2024年8月19日時点の情報)。
(ご注意)アメリカパスポートならびにカナダパスポート保持者はパスポートをスキャンし、パスポート情報を入力する仕組みになっています。ESTAを取ったことがある日本国籍の方は名前の入力のみ。
↑ 一旦ここまでです。
アメリカ到着後、空港で顔写真をアップロード
アメリカの空港に着きましたら、アプリで顔写真をアップロードします。そして、MPC専用レーンを利用して入国手続きを行います。
MPC申請のメリット
MPCアプリのメリットを整理しました。
アメリカ入国にかかる時間が劇的に短縮されます
MPCアプリの最大の魅力は、入国にかかる時間が短縮されることです。観光客の多い空港であれば、入国審査まで1~2時間待つ場合も。待ち時間が短くなると、長時間のフライトによる旅の疲れを軽減し、現地滞在時間を延ばすことにもつながります。その結果、旅のスタートを早く切ることができ、効率的な旅を楽しめそうです。
無料で利用できます
MPCアプリのダウンロードは無料ですし、申請自体も無料です。すぐに利用も無料です。
入力内容や操作が簡単
アプリは英語表示ではありますが、操作は非常にシンプルで、5分ほどで入力が完了するほど簡単です。必要なのは名前のみです。生年月日、パスポート番号や有効期限などを入力する必要がありません。
1つのアプリで同行者の申請もOK
MPC申請には代表者に加えて、家族やお友達など、一緒に審査を通過する同行者の情報を12名まで追加することができます。
MPCアプリの内容が保存できます
MPCアプリに情報を保存できるので、次回のアメリカ旅行時に再利用できます。アメリカに定期的に行かれる方にとって、とても便利な機能ですよね。
MPC利用の注意点
次に、MPC利用の注意点についてです。
・ESTA申請も必ず必要
MPC申請をしても、ESTA申請をしていないとアメリカにそもそも入国できませんので、ESTAの有効期限などの確認をお忘れずに!
・MPC専用レーンがない空港も
アメリカの全ての空港にMPC専用レーンがありません。私が住むハワイのホノルル空港にはMPC専用レーンがあります。今後アメリカ本土の主要空港にMPCレーンの設置が拡張される流れなのかなと想像します。
・携帯のアプリが使えること
MPC申請は携帯アプリのみですので、アプリがダウンロードできないと申請自体ができません。
・場合によっては携帯アプリでエラーが出ることも
実際にハワイでMPCアプリを使用された方からの報告で、ホノルル空港に着いてから携帯アプリで何度操作しても、エラーが出てしまったということもあるそうです。
・MPCアプリは英語
MPCアプリは2024年7月時点では、英語での表示です。英語に不安のある方は戸惑う可能性があります。
・ホノルル空港到着後、インターネットが使えること
MPC申請はアメリカの空港到着後にアプリ上の作業があります。アプリはインターネットがないと、作動しませんので、その点、ご注意ください。ホノルル空港内は電波がつながりにくい場所もあるかもしれません。また、ホノルル空港には空港が提供しているWIFIが飛んでいます(私自身未確認ですが、誰でも登録したら利用できるWIFIです)。
・入国審査はあります
MPCアプリを利用した場合、アメリカの空港でMPCレーンが利用できますが(その空港にあれば)、MPCレーンに並んだら、CBP審査官の入国審査を受けます。
・着陸空港が他の空港に変更されると利用不可に
MPCアプリで入力をする際に、到着の空港を選択するのですが、万が一着陸する空港が変更になった場合はMPCアプリの利用ができないそうです。
2024年8月のお盆、MPC利用(体験談)
2024年8月のお盆の時期にMPC登録をして、ホノルル空港に到着した読者様の経験を伺いました。ホノルル空港到着後に、飛行機のドアが開くまで、機内で顔写真をアップロードしました。それから、MPCレーンに行ってみると、誰も並んでおらず、ものの2−3分で通過できたそうです。どれだか早かったかというと、スーツケースが出てくるのをだいぶ待ったぐらい早かったそうです。
今後、MPCアプリの利用が普及すると、ホノルル空港のMPCレーン利用も増えて、もう少し時間がかかる可能性もありますが、無料のサービスですし、利用してみる価値はあるかと思います。
MPCアプリで申請する方法を解説
MPCアプリをダウンロードしてからの申請方法を画面のスクリーンショットと共に細かく解説いたします。こちらは2024年8月19日時点の情報です。変更になる可能性もありますので、ご注意くださいませ。
MPCアプリのダウンロード
まずはMPCアプリを携帯でダウンロードします。アプリの「Mobile Passport Control」で検索されてみてください。
ダウンロードしてアプリを開きます
MPCアプリを開くと、こういう画面が表示されます。申請の手順などの解説を読みたい場合には下の【Next】をクリック。見なくて良い場合は【Skip】で良いかと思います。
通知設定
私の場合、次の画面で通知設定をするか聞かれました。私は不要だったので、「Don」をタップして次の画面に。不要な場合、下の「Not Right Now」でも大丈夫です。必要な場合は「Enable Notifications」をタップして設定をされてください(こちらの記事では割愛させていただきます)。
免責事項
免責事項を確認し、下にスクロールします。
免責事項に同意
免責事項に同意するには「Agree」をタップ
新しい申請をスタート
「New Submission」をタップして新しい申請を始めます。
到着方法を選択
到着空港を選択
次の画面で到着の空港を検索して、選択します。
正しい空港が選択されているか確認
きちんと正しい空港が選択されていることを確認し、OKであれば「Proceed」をタップして進みます。
渡航者の登録を始めます
渡航者の登録を始めますので「Select Travelers」をタップしてください。
新しい渡航者を登録
新しい渡航者を登録しますので、「Create New Traveler」をタップ。
書類の種類を選択
日本国籍保持者がESTA申請をしてアメリカに入国する場合、「免除パスポートを利用してアメリカに入国する」ので、「Visa Waiver Program Passport」を選択。ご注意:ESTA申請も必ず必要ですので、お忘れずに!
名前の入力
渡航する代表者の名前を入力します。入力が終わったら「Save」をタップ。
Face IDの利用
Face IDを利用してMPCアプリが使えるようにされたい場合は「Enable Log in with Face ID」をタップ。利用しない場合は「Skip」をタップします。
追加の渡航者を登録
追加の渡航者がいる場合、「Create New Traveler」をタップして登録作業に進みます。
追加渡航者の名前を入力
同行する渡航者の名前を入力します。入力が終わったら「Save」をタップ。
追加の渡航者はいますか?
追加の渡航者がいれば、こちらの画面でどんどん入力していきます。12名まで登録が可能です。渡航者の情報の登録が完了したら、「Proceed」をタップします。
免責事項
免責事項を確認し、下にスクロールします。
免責事項への同意
免責事項に同意するには「Agree」をタップします。
税関申告の質問が6つあります
次の画面では税関申告の質問が6つあります。
税関に関する質問(1)ビジネス目的で米国に持ち込む商材はありますか?
税関に関する質問(2)所持金が$10,000以上ありますか?
税関に関する質問(3)免税枠を超える品物を持っていますか?
税関に関する質問(4)果物、野菜、植物、種、食べ物、虫、肉や肉の加工品、乳製品、動物、動物性のもの、タカツムリ、土などを持っていますか?
税関に関する質問(5)あなたは米国外の家畜、農場、牧場、牧草地の近くを訪れましたか?
税関に関する質問(6)病原体、細胞培養物、または生物学的研究材料はありますか?
渡航目的に関する質問が1つあります
登録した方全員分のアメリカ渡航目的を選択します。
渡航目的は2つありますので、どちらかを選択します。
渡航目的を選択
「Not Selected」をタップすると選択できます。
選択できたら次に
渡航目的が選択できたら次に進みますので「Proceed」をタップします。
申請内容の確認
MPC申請内容の確認をします。問題がなければ、下にスクロール。
申請内容に間違いがないことを承認
申請内容に間違いがないことを承認する場合、チェックを入れて、「Save CBP Form」をタップ。
日本国内ではひとまずこれで完了
次の画面で到着予定の空港に着いたかの質問が表示されたら、日本国内で出来るMPC申請の作業はひとまず完了です。
到着予定の空港に到着したら「Yes Submit Now」をタップして、顔写真の撮影を登録者分、行います。
顔写真を撮影
アメリカの到着空港に着いたら、顔写真を撮影し、4時間有効なQRコードの画面をMPCレーンで見せて入国をします。
最後に
いかがでしたでしょうか。MPCアプリは、アメリカの入国審査を時短できる画期的な申請システムです。しかも名前だけで申請できて、非常にスムーズにアメリカに到着することができます。
2024年10月に実際にホノルル空港で私も利用してみますので、また体験をレポートできればと思います。