アメリカで長年利用されてきた1セント硬貨(通称「ペニー」)が、2025年11月12日をもって「製造停止」に。
アメリカでの買い物のおつりとして当たり前に受け取っていた硬貨ですが、近年はキャッシュレス化の進展もあり、日常の中で存在感が薄れてきていたのも事実です。今回の決定は、そうした時代の変化を象徴するニュースとして注目されています。
1セント硬貨、製造停止の背景
製造停止の背景には、コスト面での課題があります。近年、1セント硬貨の製造に4セントの製造費がかかっていたとされています。こうしたことから、国としても負担が大きくなっていました。製造を停止することで、年間で大きな経費削減が見込まれるという点も、決定を後押しした要因のひとつです。
1セント硬貨は使えなくなる?
一方で、「製造停止=すぐに使えなくなる」というわけではありません。すでに流通している1セント硬貨は引き続き法定通貨として有効で、手元にあるペニーは今後も支払いに利用できます。ただし、今後は新たに供給されないため、時間の経過とともに市場に出回る量が減っていく可能性があります。
今後の注目点としては、現金払いにおける端数処理です。ペニーが減っていくと、現金で支払う際に1セント単位の金額をどう扱うのかが課題になります。すでに一部では、5セント単位で金額を調整する方法が議論されており、今後は店舗側の対応が少しずつ変化していくかもしれません。
すでにペニー不足が始まっている
実はつい先日、ハワイのホールフーズ(スーパー)のレジで「1セント硬貨製造停止に伴い、1セント硬貨が不足している」という掲示を見つけました。

こちらのメッセージを英語に訳してみました。↓
現金で支払う場合、おつりは最も近い5セント単位に切り上げ(または切り下げ)られるため、レシートに表示されている金額と一致しない場合があります。なお、1セント硬貨を使って支払うことは引き続き可能です。クレジットカードや電子決済には影響がありません。
そうなると、例えばお買い物の合計金額が $10.43 の場合、現金払いでは合計金額が最も近い5セント単位に丸められます。$10.43 は 5セント単位にすると $10.45 が最も近いため、$10.45 として計算されます。
ここで $11.00 を支払った場合、
$11.00 − $10.45 = $0.55
となり、お釣りは55セントになります。
なお、これは現金払いの場合の話で、クレジットカードや電子決済であれば $10.43 のまま処理され、お釣りや端数調整は発生しません。
法整備
州によっては既に丸め処理に関する指針を出しているところもありますが、アメリカ全体の統一したルールはまだ整っていません。
ハワイ州議会では、現金での支払いにおける端数処理(ラウンディング)を法的に定める法案(HB2346)が提出されています。この法案は、現金取引の合計金額を最も近い5セント単位へ丸めることを義務付ける内容です。
最後に
1セント硬貨の製造停止は単なる通貨の見直しではなく、社会全体が現金中心からデジタル中心へ移行している流れを改めて実感させる出来事と言えます。実際にハワイでの現金によるお買い物に際しても影響が出始めています。次回ハワイを訪れる際には、こうした小さな変化にもぜひ目を向けてみてください。


