アメリカの銀行口座の種類を解説

アメリカの銀行口座の種類を解説

アメリカで生活する上で銀行口座は欠かせないですよね。銀行口座と言っても、種類は色々あり、口座の種類や諸条件によっては口座維持費がかかったりしてしまったり、気を付けなくてはいけないことがあります。

そこで今回はアメリカで暮らすために必要となる銀行口座について解説したいと思います。

目次

覚えておきたい3種類の口座

通常のアメリカ生活をする上で使用する銀行口座は3つです。これらの口座を押さえておけばOKです。ただし、使い方や発生するかもしれない手数料や口座維持費がありますので、ご説明します。

1)Checking Account
日々の決済やお給料の振り込みに利用する口座

2)Savings Account
貯金をするための口座

3)Certificate of Deposit
定期預金をするための口座

日々の支払いや給料受け取りに使うChecking Account

Checking Account(チェッキング・アカウント)は日本で言う普通預金口座にあたると思います。Checking Accountを使って、お給料を受け取ったり、家賃や光熱費、そしてクレジットカードの支払いなどに利用するのが一般的です。

また、日本では使われていないので、馴染みがありませんが、アメリカではチェック(小切手)を使って支払いすることがあります。通常は小切手の支払いはChecking Accountからとなります。

最近では、小切手がだんだん使われなくなってきています(まだ頻繁に使いますが)。代わりに銀行口座に直接紐づけられているデビットカードで支払うことが多くなってきています。

また、Checking Accountと言っても銀行によっては色々な種類の普通預金を用意しているところがあります。例えば、ハワイのCentral Pacific Bankは2023年10月現在、アメリカ在住者はShaka Checking、Exceptional Checking、Value Checkingから選ぶことができます。最低預金額など諸条件が異なり、かかってくる手数料も違いますので、比較をして口座を開く形になります。

Checking Accountで発生する主な手数料

日本の銀行でかかる手数料といえば、振り込み時やお金をATMで引き出すときに手数料ぐらいだと思うのですが、アメリカの場合、かかってくる費用が色々とありますので注意が必要です。

主にこちらの4つの費用がかかる可能性があります。

・銀行口座の維持費用
銀行や普通預金の種類によっては、口座維持費用がかかってくることがあります。口座を持っているだけで毎月かかってくる費用です。英語ではMonthly Service ChargeやMonthly Service Feeなどと呼ばれています。

日本の場合は口座維持費用なんてかかったことないので、違和感がありますよね。でもご安心ください。ほとんどの銀行は口座維持費を免除できる条件が定めています。私もこれまで一度も維持費を払ったことがありません。

免除してもらえる条件は銀行や口座の種類によって違うのですが、一般的な免除方法は以下です。

・ネットバンキングで明細を受け取ること
・給与の振込み口座として指定すること
・定められた最低預金額を上回るお金を口座に常に維持すること

例えば、First Hawaiian Bankは郵送で明細を受け取る場合は毎月$2のチャージがかかりますが、オンライン・バンキングで明細を受け取るようにすればかかりません。

ただしアメリカ非居住者が銀行口座を開く場合は注意が必要です!この維持費用がかかってくる可能性がありますので、口座を開ける前に確認が必要です。例えば、Central Pacific Bankは合計口座残高が1万ドル未満の場合、毎月$20の口座維持費が発生します。

チェックの発行手数料

チェックを使う頻度がだんだん少なくなてはいるものの、稀にチェックでの支払いをする必要性が発生します。例えば、業者さんへの支払いです。

チェックは通常、チェック・ブックという冊子として発行されます。このチェックブックの発行には、$20など、わりと大きめの金額の手数料がかかります。ただし、預金最低金額が高く設定されている場合はチェックブックの印刷が無料といった特典があったりしますので、そのような特典も確認してどの銀行のどの口座が良いか確認すると良いでしょう。

参考までに、以前何度が利用したことがあるのですが、急にチェックが必要になった時に銀行の窓口に行ってその場で印刷してもらったことがあります(僅かですが、手数料がかかります)。

ATMの利用手数料

今となっては、お金をATMから引き落とすことがないので、稀なことですが、ATMからお金を下ろすときも手数料がかかる可能性があります。それは自身の銀行のATMなのか、外のネットワークのATMなのかによってかかる手数料が違います。

私の場合、ATMからお金を下ろしていたときは(はるか昔ですが)、自分の銀行のロゴが表示されている正規のATMで下ろして手数料を最小に押さえていました。

Overdraftの手数料

Overdraft(オーバードラフト)は本当に気をつけて欲しい点です。日本の場合、口座のお金が足りなければ、お金を引き落としたり、口座からお金をおろすことができませんが、アメリカでは出来てしまうことがあります(私が持っている口座は全部デフォルでオーバードラフトができてしまいます)。

どういうことかというと、Checking Accountに$200ドルしかないのに、$220のお買い物をデビッドカードでしたとします。そうすると、資金が足りないのですが、$20を銀行から借りて決済ができてしまうというシステムです。

このオーバードラフの何が怖いかというと、手数料が高くてびっくりなのです。例えば、2023年10月現在、Central Pacific Bankは$32、Bank of Hawaiiは$30のオーバードラフト手数料をチャージしてきます。

それに、オーバードラフト手数料の上限がある銀行もありますが、場合によっては何回も払わなくてはいけないこともあります。例えば、残高が少ないのに3回も決済をしてしまったら、$30×3回=合計$90のオーバードラフト代がかかるかもしれないのです。

オーバードラフトがないほうが安心という場合もあると思います。口座開設時にOverdraftのサービスををつけない設定にすることが出来るかもしれないので、担当の方に聞いてみてくださいね。

Bounced Check

オーバードラフトに似ているシステムで、自身が書いたチェックが残高不足で不渡りになった場合、銀行が手数料をチャージすることがあります。また、チェックを入金した相手も銀行から手数料を取られる可能性があります。

貯金をするためのSavings Account

アメリカにおけるSavings Accountは貯金をするための銀行口座だと思っていただければ分かりやすいかと思います。ただし、利率は銀行やSavings Accountの種類によっても様々なので口座開設の前に確認しましょう。

Checking Accountは日々お金が出入りすることが前提の銀行口座ですが、Savings Accountは頻繁なお金の出入りに適していません。例えば、出金回数に制限があったりします。

また、Savings Accountは口座を開設する時に一定の金額以上を入金しないと開設できない場合が多いです。また、毎月定期的にお金をChecking Accountから入金をする設定にしないといけないなど、銀行によってかなり条件が違うので、条件や金利などを比べてみましょう。

定期預金のためのCertificate of Deposit

Certificate of Deposit(サーティフィケート・オブ・デポジット)はCDと略されるもので、Savings Accountよりも利率が高いことが一般的で、より貯蓄に適している口座と言えます。ある程度まとまったお金を運用するために活用されていることが多いようです。

日本でいう定期預金口座と申し上げれば分かりやすいかもしれません。3ヵ月、6ヵ月、1年、2年など、ある一定の期間、お金をCD口座に預けます。一度預け入れると満期になるまで、基本的にはお金を下ろすことが出来ない口座となっています。

銀行によっては、CD口座の開設時の預金最低金額が異なりますので確認をして口座開設をしましょう。

Certificate of Depositの主な費用は「早期引き出し手数料」

CD口座は基本的に動きがないので、かかってくる手数用はあまりありません。CD口座でかかる可能性がある費用は「早期引き出し手数料」。

例えば私が契約しているCD口座は2ヶ月分の利子分がペナルティとして課せられます(それだけの利子をまだ得ていなくてもペナルティとして支払う必要があります)。

CD口座は慎重に契約をしましょう。

最後に

こちらの記事ではアメリカで最も一般的な3つの銀行口座タイプの特徴とかかり得る手数料をご紹介しました。銀行口座の維持費、チェックブックの発行料、オーバードラフトの手数料、不渡りのチェック手数料など、色々とかかり得る費用があります。

CD口座(定期預金)については詳しい記事をご用意しましたので、よろしければそちらの記事もご確認ください。

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この記事を書いた人

【山内マーシャ】神奈川県出身。19歳まで日本で育った日米ハーフです。夫と2012年にハワイ、オアフ島へ移住。実はイギリスにも10年住んでいたことがあります。ロンドン大学で社会研究論の修士号を取得し、しばらくイギリスで勤務。現在はホノルルで夫のオーダーメイド家具の事業を手伝っています。

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