アラスカ航空グループは今日、米国時間2023年12月3日（日）、ハワイアン航空を買収することを発表しましたので、買収について詳しくご紹介したいと思います。
ハワイアン航空の買収について
今回のアラスカ航空によるハワイアンの買収の話は2023年夏に話し合いが始まったそうです。
ハワイアン航空の「12月1日（金）時点の株価」の4倍ほどの「1株当たり18ドル」で現金で支払うと発表しており、買収額は総額19億ドル（約2800億円）に及ぶそうです。
ハワイアン航空は無くなるのか？
ハワイアン航空はなくなってしまうの？これは誰もが心配していたことだと思うのですが、ハワイアンが旅行業会から無くなってしまっては、あまりにも寂しいですよね。
アラスカ航空の発表によりますと、ハワイアン航空のブランドはそのまま維持されるそうです。アラスカ航空とハワイアン航空を別々のものとして、並行して運営していくとのことです。
ハワイアン航空のマイルはどうなるの？
ハワイアンのマイルを持っている方はマイルのことが気がかりだと思います。ハワイアン航空のマイルはそのまま価値を保ち、アラスカ航空のフライトにも利用できるようになるとのことです。
アラスカ航空はアメリカ本土で飛んでいる場所が非常に多く、アメリカ国内では115の都市に就航しています。
私自身も今年（2023年）ハワイからシアトル、そしてシアトルからアラスカに行くために、アラスカ航空を利用しました。名前からしてアラスカがメインなのかと思っていたのですが、「結構いろんな都市に飛んでいるんだ」というのが印象的でした。
今回の買収で就航先のネットワークが広がるので、今後の動きに期待が膨らみます。
いつ買収されるのか？
すでに両社の取締役会が承認していますが、今後ハワイアン航空の株主の承認を得て買収を進めるとのことです。買収は1年半内に完了する予定とのことです。
ただし、マイレージ・プログラムなどの統合のタイミングについては発表がまだのようです。
独占禁止法に触れないのか？
ハワイアン航空との提携により、「ハワイ」行きの50％以上のフライトを独占することになります。買収を進めるにあたり、アメリカの独占禁止法に関連して、米連邦当局の承認を得る必要があります。
合併は良いことだと捉えている方が多い
ハワイアン航空は過去12カ月で多額の損失を抱え、株価は65％下落していました。原因は燃料費の高騰、アジア圏からの旅行マーケットの回復不振、エアバス航空機の一部におけるジェットエンジンのリコール問題などと言われています。今回の買収により、経営不振の解決の糸口になればと思います。
また、利用者側としても喜んでいる方も多いみたいです。アラスカ航空はアメリカ本土でたくさんのフライトを飛ばしているので、ハワイアン航空のマイルの利用幅が広がるということで朗報と捉えている方がいらっしゃいます。
アメリカ在住者でアラスカ航空を愛用している方も、ハワイ諸島間のフライトで利用できるようになるみたいなので、嬉しいニュースとなりました。
買収の懸念点もあります
アラスカ航空がハワイアン航空を買収するにあたり、懸念点もあります。
解雇が起きるかもしれない
合併するにあたり、同じ職種のポジションについている場合、解雇が少なからずあるそうです。
私自身、合併した会社に数年勤めていたことがあるのですが、「自分のポジションがどうなるのか」「解雇になってしまうのか」など、不安な方も中にはいらっしゃいそうだと思いました。
地方都市発のハワイ行きの復活はどうなるか
もう一つの懸念点は日本の地方都市とハワイを繋ぐ直行便の今後についてです。コロナにより、ハワイと日本の地方都市を行き来する便がストップしました。
現在では一部が復活しましたが、アラスカ航空の買収により、そもそも回復されるかどうかが懸念されています。
例えば、北海道にお住まいの方は新千歳空港（札幌）とハワイの直行便運行を待ち侘びていますが、今回の買収により、アラスカ航空の経営判断次第となるので、復活自体がされるかどうか、分からなくなりました。
最後に
ハワイアン航空のロゴ、機体のハワイアン柄など、買収されてしまったら無くなってしまうのではと心配をしておりましたが、アラスカ航空の発表によりますと、ハワイアン航空のブランドは残したままにするとのことで、安心しました。
やはり長年親しまれてきたハワイアン航空のアイデンティティが無くなってしまうのは寂しいので、存続することを聞いて喜んだ方も多いと思います。
また新たな情報が入りましたらお知らせしたいと思います。
