ジップエア(Zip Air)に実際に乗ってみた体験をレポート!

ジップエアー(Zip Air)体験レポート 〜機内食やブランケットも購入必要。キャンセル・変更不可、注意点は?〜

皆さんZip Air(ジップエア)をご存知ですか?安ければハワイに片道2.9万円で行けてしまう夢のような航空会社です。「Zip Airは聞いたことあるけど、実際にどうなのだろう」と評判について気になっている方も多いようです。今回は、実体験からZip Airのメリット、デメリットを整理してご案内したいと思います。

目次

Zip Air(ジップエア)とは?

Zip Airとは日本の国際線LCC航空会社

Zip Air(ジップエア)はJALが100%出資している日本の国際線専門の格安航空会社(LCC)です。日本にはピーチ、バニラ、ソラシドなどのLCCもありますが、日本がベースの国際線専門のLCCはZip Airが初めてです。

LCCは様々な費用を抑えることにより、JALやANAなどの大手と比較して安価で航空券を提供しています。LCCはどのように安く提供できているのか気になりますよね。

まず、代理店などを通さない「オンライン予約」が中心となっています。個人的には広告宣伝費も大手に比べて抑えているのでは思います。また、通常無料で提供している飲食類やスーツケースの預入れはZipAirでは有料サービスとなっています。そして、キャンセルができないなどの制約も。

ZipAirの魅力

ZipAirのエコノミークラス

今年は何度も燃油サーチャージが値上げとなり、航空券が非常に高くなっていますよね。価格のことを踏まえても、我が家ではZipAirを利用しています。JALの子会社ということで安心できますし、やはり低価格が魅力的です。どのようにZipAirを使いこなすか、注意点などを踏まえながら、利用することをおすすめします。こちらの記事で詳しくお伝えしますので、最後までぜひお読みください。

Zip Airの路線

2022年10月現在のZip Airの路線は以下の通りです。

東京(成田空港)⇄アメリカ・ホノルル(ダニエル・K・イノウエ国際空港)
東京(成田空港)⇄アメリカ・ロサンゼルス(ロサンゼルス国際空港)
東京(成田空港)⇄アメリカ・サンノゼ(サンノゼ国際空港)
東京(成田空港) ⇄ タイ・バンコク(スワンナプーム空港)
東京(成田空港)⇄韓国・ソウル(仁川空港)
東京(成田空港)⇄シンガポール(シンガポール・チャンギ)

成田空港⇄ホノルル空港の運航スケジュール(2022年10月時点の情報)

Zip Air成田空港

Zip Airの成田空港⇄ホノルル空港間の運航スケジュールは以下の通りです。

ジップエア 成田空港~ホノルル空港線 運航スケジュール(2023年10月29日~12月17日)

火曜日と金曜日運航:
ZG2便: 成田19:05発~ホノルル7:10着
ZG1便: ホノルル9:10発~成田 翌13:15着
※2023年12月1日以降は、ホノルル6:50着/8:50発

日曜日運航:
ZG2便: 成田21:35発~ホノルル9:40着
ZG1便: ホノルル11:55発~成田 翌16:00着
※2023年12月1日以降は、ホノルル9:20着/11:35発

ジップエア 成田空港~ホノルル空港線 運航スケジュール(2023年12月18日~2024年1月7日)

月曜日~土曜日運航:
ZG2便: 成田19:05発~ホノルル6:50着
ZG1便: ホノルル8:50発~成田翌13:15着

日曜日運航:
ZG2便: 成田21:35発~ホノルル9:20着
ZG1便: ホノルル11:35発~成田 翌16:00着

ジップエア 成田空港~ホノルル空港線 運航スケジュール(2024年1月9日~3月30日)

火曜日・金曜日・土曜日運航:
ZG2便: 成田19:05発~ホノルル6:50着
ZG1便: ホノルル8:50発~成田翌13:15着
※2024年3月1日以降は、ホノルル7:00着/9:00発

日曜日運航:
ZG2便: 成田21:35発~ホノルル9:20着
ZG1便: ホノルル11:35発~成田 翌16:00着
※2024年3月1日以降は、ホノルル9:30着/11:45発

最新情報はZip Airの情報をご確認ください。

Zip Airの特徴

Zip Air フラットシート

Zip AirはLCC航空会社なので、あらゆるサービスが簡略化がされており、アメニティや食事が有料オプションとして提供されています。例えば、ブランケットやスリッパなどのアメニティの無料提供がありません。飲み物や食べ物も有料オーダー制になっていて、喉が乾いたら都度、機内のWIFIを使ってWEB上でオーダー(決済)をします。また、テレビはないので、ご自身のタブレットを持っていくイメージです。

Zip Airの特徴
・飲食 有料
・テレビ 無し
・アメニティ 有料
・座席指定 有料
・乗り継ぎサービス 無し
・座席の種類はスタンダードとフラットタイプの2種類
・アライアンス  無し
・座席指定 有料

Zip Airの料金体系

ZipAirの運賃は予約が早ければ早いほど安くなる仕組みになっているようで、座席数が少なくなってくると、値段が上がる傾向にあるようです。

試しに、2024年3月10日から2024年3月19日の日程でホノルル行きの飛行機のチケットの値段を調べてみました(2023年11月29日調べ)。日本からハワイの飛行機を往復で取った場合、Valueパック込みで合計¥96,456でした。

内訳は以下の通りです。

2024年3月10日 成田空港→ホノルル空港
航空券 ¥20,000
税金 ¥9,911
Valueパック ¥9,000 (事前座席指定、機内食、30kgまでのスーツケース1個を預けるサービス)

2024年3月19日 ホノルル空港→成田空港
航空券 ¥42,473
税金 ¥4,733
Valueパック ¥10,339 (事前座席指定、機内食、23kgまでのスーツケース1個を預けるサービス)

航空券往復で合計 ¥96,456

Zip Airを使ってみた感想と友人からの評判まとめ

Zip Airを実際に使ってみた私の感想と、友人からヒアリングした評判をまとめてみました。

・ZipAirの低価格に魅力を感じる。燃料サーチャージが高いので飛行機代を節約したい。
・Zip Airの注意点はあるけど、わかっていれば事前に準備したり、トラブルを防ぐことができる。
・機体が古いのかと思ったら、中はとても新しくて綺麗だった。
・LLCだから利用空港は成田。遠いのがデメリットだけど、低価格という点に惹かれる。
・Zip AirはJALの子会社なので安心。
・機内の飲食が有料でも気にならなかった。
・ブランケットは持ち込めば節約になる。

ずばり!Zip Air利用時の注意点、デメリットは?

Zip Airのデメリットはいくつかあります。私自身がどのように対処しているかも含めてこちらの記事で詳しくご紹介します。

・日系航空会社の痒いところに手が届くサービスを求める人にとっては不満に感じるかもしれません。
・航空券の変更とキャンセルが一切できません。これは人によっては大きなデメリットになるかと思います。
・原則として食べ物や飲み物を機内に持ち込むことができません(お子様の食事などは対象外のようですです)
・機内食や飲み物は全て有料サービス。WIFIを使ってホームページからオーダーするシステムになっています。
・機内販売で現金が利用できません。クレジットカード(Visa、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレス)のみご利用いただけます。
・席にテレビがついていないので、事前に映画などを自身の端末にダウンロードしておく必要がある。
・預けるスーツケースは1個目から有料。
・運賃額には、機内に持ち込む手荷物は含まれていますが、預ける荷物(スーツケース)の代金は含まれていません。
・日本での出発が成田空港のみ。
・座席指定には、追加の料金が別途必要です。窓際や通路側が良い方、家族や友達と横並びで座りたいは座席指定をしておいた方が良いです。混み合っていると、全員ばらばらなんてこともあるかもしれません。
・また、Zip Airは乗り継ぎサービスがありません。乗り継ぎをする場合は、Zip Airで到着した空港で、入国をして、必ずスーツケースを取りに行く必要があります。そして、次の飛行機にチェックイン手続きをし、スーツケースをまた預けるという流れになります

アメニティパック2種類

Zip Airでは機内食やアメニティは有料ですので、利用する場合には購入が必要です。お得なアメニティパックがあるので、利用を検討すると良いでしょう。我が家では毎回Value(バリュー)パックを購入しています(ブランケットは自分で持参します)。

日本からハワイ行き(2023年11月調べ)

Valueパック ¥9,000
事前座席指定
機内食 (Standard)
受託手荷物(お預けの手荷物)1個  ~30KG

Premiumパック ¥15,000
事前座席指定
機内食 (Standard)
機内持ち込み手荷物1個 +8KG (合計15KG)
受託手荷物(お預けの手荷物)1個  ~30KG
アメニティセット(トートバッグなし)

ハワイから日本行き(2023年11月調べ)

Value ¥10,339
事前座席指定 機内食 (Standard)
受託手荷物(お預けの手荷物)1個  ~30KG

Premium ¥17,232
事前座席指定
機内食 (Standard)
機内持ち込み手荷物1個 +8KG(合計15KG)
受託手荷物(お預けの手荷物)1個  ~30KG
アメニティセット(トートバッグなし)

スーツケースを単品で預ける場合

事前にネットでスーツケースを預けるサービスを購入することができます。スーツケースは1つ30kgまでで、1人5個まで預けられます。料金は以下の通りです(2023年11月現在)。

成田 – ホノルル:6,000円
ホノルル – 成田:$42

スーツケースを預けるサービスは予約時に購入すると◎

Zip Airのホノルル空港チェックインカウンター

スーツケースを預ける場合は航空券を予約する際に預けるサービスを購入するのがオススメです。なぜなら、航空券を予約した後に、コールセンターや空港カウンターでスーツケース預けサービスを購入すると事務手数料が追加されるからです。なお、後からホームページにログイン後、安価でスーツケースの預けサービスを購入することも可能です(電話やコールセンターよりも安価)。

機内食は予約時に購入しておきましょう

すでに申し上げた通り、Zip Airでは、機内食も有料オプションです。私はいつもValueパックを購入するのですが、そのパックには機内食もついてきます。メニューも事前に選んでおくことができます。

機内でクレジットカードを使って、食事を購入することは可能ですが、機内食の在庫には限りがあるそうで、好きな食事の在庫があるかどうかは保証されていません。食べたいものが「売り切れ」といったこともあり得るのです。こうしたことから、航空券を予約するときに、機内食が含まれているValueパックを一緒に購入しておくことがオススメです。

なお、明日の飛行機など、直近の予約になりますと機内食やバリューパックの購入ができないことがあります。

機内食に関する体験談

一般的に大手の飛行機の機内食にはフルーツやパンがついてきますよね。ZipAirの機内食は1品のアラカルト+小さなお水のボトル1本です。男性など、物足りないと感じる方もいらっしゃると思います。

日本からホノルル行きの飛行機の機内食は基本的に美味しいのですが、ホノルルから日本行きの飛行機の機内食が正直イマイチです。お肉が固かったり、野菜が少なかったりします。

例えばこちらのバターチキンカレーは事前に頼んでおいた日本からハワイ行きの機内食です。問題なく、美味しかったです。私は大食いだからか(笑)、量は少なめだと思いました。

ZipAirの機内食の例(バターチキン)
日本からハワイ行きのZip Airの機内食「バターチキンカレー」

そして、続いてハワイから日本行きのフライトでオーダーしておいた機内食です。ハヤシライス、一見美味しそうなのですが、食べてみると美味しくなくて、びっくりでした。味付けと肉の硬さが、評価を下げる要因となりました。また、夫はマッシュルームクリームポークを頼んだのですが、これも同じくお肉が硬くて、クリームソースも微妙なお味でした。ZipAirさん、ごめんなさい!

ZipAirの機内食の例(ハヤシライス)
ハワイから日本行きのZip Airの機内食「ハヤシライス」

機内では機内食以外にスナックや飲み物が販売されています

Zip Airでは、カップ麺やおつまみなどの飲食メニューがあります。機内のWifiを使って、Zip Airの専用ページにアクセスし、クレジットカードで購入する形になっています。

2022年6月に撮影したメニューのスクショを少しだけご紹介しますね。

私たちビールとプリングルスのセットと梅酒を購入してみました。注文は合計1,075円になりました。全てホームページ上で決済と注文をします。

レシートも参考までに貼り付けておきますね。↓

ブランケットもありません!暖かい格好で行くか、ブランケットを持っていきましょう

Zip Airではブランケットの無料提供がありません。少しでも節約したい場合には自前でブランケットを持っていくか、暖かい格好で飛行機に乗りましょう。我が家ではZip AirなどのLCCに乗るときのための専用のブランケットを家族人数分所有していえ、いつも同じブランケットを持って飛行機に乗ります。

なお、ブランケットを持っていくのは手間とお考えの方は、事前に航空券予約時に購入しておくことをおすすめします。アメニティセットA(2,500円)を購入すればブランケットが手に入ります。

アメニティセットAの内容
・ブランケット
・耳栓
・アイマスク
・ネックピロー
・スリッパ

テレビがありません!携帯やタブレットに映画を入れておきましょう。

ZIP AIRには他の航空会社のようにテレビがありません。そのため、ご自身のスマホやタブレットに好きな映画や番組をダウンロードすることをおすすめいたします。ZIP AIRではインターネットが無料で利用できますが、動画の再生はインターネットのスピードが遅いので難しいです(メール送受信程度とお考えいただくと良いかと思います)。インターネットに頼らないエンターテインメントをご用意ください。

なお、各座席にはコンセントとUSBの挿し口が用意されていますので充電ケーブルを持参しましょう。

ZipAir機内のWIFIの案内と電源挿し口

機内の無料WIFIは非常に弱いです!オンライン動画視聴不可

ZipAirは無料でWIFIを提供していますが、非常に弱いです。メールやLINEの送受信はできますが、YouTube動画の再生には向いていません。画面がずっとロードしている状態で、視聴することができません。インスタやフェースブックの写真のローディングも時間がかかることがありました。

こうしたことから、WIFIに頼らないエンターテインメントを用意することをおすすめします。例えば、飛行機に乗る前に、NETFLIXやアマゾンプライムで動画をいくつかダウンロードしておく。あるいは、ゲームをダウンロードしておく、など。

日本への帰国便はできるだけ席を前にすると検疫手続きが早く済みます

日本へ帰る際の空港での検疫手続きはだいぶ簡素化されましたが、まだ多少残っています。機体の前方のほうの席をおさえておくと、飛行機から降りるのが早くなり、出国手続きも早く終えることができます。こちらの点、航空券の予約時に座席指定プランを購入した場合にはぜひご検討ください。

最後に

ZIP Airの格安航空券でハワイへ

こちらの記事では、ZIP AIRの特徴、注意点、デメリット、魅力、体験談などをお伝えしました。Zip Airの最大の魅力は航空券が安いということです。大手航空会社と比較して、格安のお値段でハワイへ行くことができます。その反面、ZIP AIRには様々な制約もありますので、注意が必要です。特にキャンセル・変更不可の点は十分考慮して購入することをおすすめします。

デメリットはあるといえ、格安で日本とハワイの行き来ができるZIPAIRは魅力的です。私自身次回もZipAirを利用する予定です。ハワイの旅行代を抑えたい方はZIPAIRをご検討ください。

以上、Zip Airの解説でした。皆さまのお役に立てたら幸いです。

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この記事を書いた人

【山内マーシャ】神奈川県出身。19歳まで日本で育った日米ハーフです。夫と2012年にハワイ、オアフ島へ移住。実はイギリスにも10年住んでいたことがあります。ロンドン大学で社会研究論の修士号を取得し、しばらくイギリスで勤務。現在はホノルルで夫のオーダーメイド家具の事業を手伝っています。

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